一隅を照らす運動総本部では、公開講座を平成23年10月31日に天台宗務庁で開催した。第11回となるこの度の公開講座では、演題「一隅を照らす落語」と題し、上方落語の露の団姫氏を迎え、ひろく一般から約250名の参加者が集まった。
講演では、女流落語家露の団姫(つゆのまるこ)氏と太神楽曲芸師の豊来家大治朗(ほうらいやだいじろう)氏による寄席が行われた。露の氏は古典落語と一隅を照らす精神をわかりやすく盛り込んだ創作落語『一隅を照らす落語』を披露し、露の氏のユーモアたっぷりでテンポのいい語り口に会場は笑顔が溢れていた。また豊来屋氏は『大神楽』を披露し、普段なかなか見ることのない曲芸の迫力に会場は大いに盛り上がった。
また、第2部では司会の植月百枝氏と鼎談の時間がもたれ、参加者の様々な質問に対して丁寧に答えられた。
近畿教区本部(高岡保博教区本部長)では、平成23年10月31日に貝塚市の水間寺を会場に、一隅を照らす運動近畿大会を開催し、檀信徒約120名が参加した。
霜月会並びに一隅を照らす運動が執り行われた。法華三昧法要のあと、延暦寺一山妙行院住職(水間寺兼務住職)梅山龍圓大僧正を講師に迎え「一隅を照らす・・・震災に学ぶ・・・」と題して講演。
天台宗の成り立ちの概略のあと、自身が若年の頃に遭遇した水害の体験談を元に、3月の東日本大震災、9月の紀伊半島台風災害について、被災された皆様の心情を共感をもって話された。結びには「一隅を照らす、之即ち国宝なり」の詞と宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」を引用し、自然の恵みの有り難さと、高度に進んだ文明社会の中で、人は本来どう生きていくべきかを明確に示された。
堂外に佇み講演を聞き入る一般参拝者の姿も見られ、山内は清浄な空気に包まれた。
茨城教区本部(志鳥融光教区本部長)では、平成23年11月12日、安樂寺(茨城県常総市・松永博英支部長)を会場に、第16回一隅を照らす運動茨城教区本部推進大会を開催し、住職・寺族・檀信徒ら約170名が参加した。
今大会は、前年同様「一隅を照らす人びとの集い」をテーマに実施され、始めに志鳥本部長導師のもと法楽が厳かに行われ、その後主催者である志鳥本部長の挨拶。続いて来賓の福惠善高同運動総本部長と舩戸俊宏茨城教区宗議会議員より祝辞があった。
記念講演では、比叡山千日回峰行者藤波源信大阿闍梨を講師に招かれ、『千日回峰行と日々の生活』と題した法話があった。講演に先駆けて藤波師のドキュメンタリービデオ『阿闍梨が行く』が上映され、参加者は回峰行の解説と行中の藤波師の姿に釘付けになっていた。そして講演の中で藤波師は「普段の生活の中で自分が出来ることをやる。それこそが修行であり一生続くものなのです」と自身の経験を元に分かりやすく語った。
また、講演後には藤波師による力のこもったご加持があり、一人一人が真摯に有り難さを噛み締めている様子であった。
最後に、会場の松永支部長より挨拶があり、閉会となった。
茨城教区本部では、推進大会を寺門興隆の良い機会と位置づけ、教区内の寺院を会場に大会を開催している。
平成23年12月8日、総本部ではNHK歳末たすけあいと海外たすけあいへ義援金を寄託した。
当日は、NHK大津放送局から辻田和則局長らが来庁し、阿純孝一隅を照らす運動理事長、武覚超同運動副理事長がそれぞれ義援金を手渡した。歳末たすけあいには、同月1日に比叡山山麓坂本で行われた「天台宗全国一斉托鉢」の浄財463,243円が、海外たすけあいには地球救援事務局から100万円が寄託された。
また、寄託式には延暦寺幼稚園から竹林幸祥園長先生と、園児と保護者6名も出席し、秋に行われたバザーの収益金が、園児達から辻田局長に手渡された。
辻田局長は「東日本大震災を始め、苦しんでいる方々に、有効に使わさせていただきます」と述べた。
「きらめき」第27号(正月号)が発行されました。
「生命」「奉仕」「共生」の3つの柱をコンセプトに年4回発行しております。
詳しくは下記関連リンクより 関連リンク:きらめき
2011年に3ヶ月もの間、タイ中部を襲った洪水は甚大な被害を出しました。今回、タイ洪水災害・トルコ大地震義援金として総本部が12月22日まで呼びかけて集まった浄財6,577,982円のうちの500万円を関係機関に支援致しました。
福惠善高一隅を照らす運動総本部長は2月5日と6日、タイ・バンコク市内にある世界仏教徒連盟(WFB)をはじめ、クロントイスラムにあるシャンティ国際ボランティア会(SVA)とドゥアン・プラティープ財団にタイ洪水災害義援金を渡しに訪問。
世界仏教徒連盟では、アルンナワディ副会長とパロップタイアリー事務総長に、タイ洪水災害義援金200万円の目録を手渡しました。
SVAでは、福惠総本部長から八木沢アジア地域ディレクターに義援金100万円の目録を手渡した後、スタッフから現状の活動報告を受けました。
プラティープ財団では、スラムで暮らす人々の生活改善を目指し、教育里親制度・幼稚園運営等の教育事業、「生き直しの学校」と呼ばれる人材育成事業等を行っています。当財団で、創設者のプラティープ女史と面会した福惠総本部長が、タイ洪水災害義援金200万円の目録を手渡し、財団の現状や今後の支援について話し合った後、スラム街を視察しました。
さらに、今回の洪水被害にあったパトゥムタニ県クロンクワーンボン学校を訪問し、子供たちが水を飲めるように浄水器や流失した図書の補充、枯れてしまった木を新たに植樹致しました。