平成18年9月20日、秋吉文隆一隅を照らす運動総本部長は、台風13号による影響で発生した竜巻に襲われ、大きな被害を受けた宮崎県延岡市を訪れ、被害状況を視察した。
延岡に到着した秋吉総本部長は、竜巻が通過したと見られる地域にあり、庫裏や本堂、会館の瓦と窓ガラスが飛散・破損等の被害を受けた善正寺(野中玄雄住職)を訪問。被害状況を視察し、お見舞いするとともに野中師より当時の状況について話を伺った。
その後、善正寺から延岡市役所へ移動。その道中、延岡市内の至る所で倒壊した家屋や傾いた電柱等が見られ、竜巻のすさまじさを目の当たりに実感した。市役所では野中師のお世話により、首藤正治延岡市長が直接面会してくださり、総本部長から義援金50万円を手渡した。首藤市長は「竜巻が市内中心部を通過したこともあり、住宅などへの被害は甚大。しかし、昨年の台風災害の教訓を生かしてボランティア組織を構築していたおかげで、翌日には市の職員も含めて700人のボランティアが集まり素早く行動できた。一日も早い復旧に向けて精一杯取り組みたい」と話された。
一隅を照らす運動総本部では、ジャワ島地震被災者への医療支援活動に役立ててもらおうと、平成18年8月8日、秋吉文隆一隅を照らす運動総本部長が岡山市内の特定非営利活動法人AMDA(アジア医師連絡協議会)を訪れ、ジャワ島地震義援金として400万円を菅波茂AMDA理事長に手渡した。
贈呈後の談話で、現地の現況と活動報告を聞いた総本部長は、「被災した方々へ息の長い支援活動をお願いしたい」と話した。
なお、この義援金400万円は、一隅を照らす運動総本部がジャワ島地震発生直後から7月7日まで、全国の天台宗寺院や一般の方に募金を呼びかけて集まった浄財の一部で、その他にもシャンティ国際ボランティア会や日本ユニセフ協会等にも浄財をジャワ島地震義援金として寄託している。
平成18年8月4日、比叡山延暦寺において「比叡山宗教サミット19周年世界平和祈りの集い」が開催され、その式典の中で地球救援募金寄託式が行われた。この募金は、毎年8月に行われている「天台青少年比叡山の集い」に参加した中学生が、この日のためにとお小遣いの中から出し合った募金と、全国から寄せられた浄財を合わせたもので、募金総額は300万円。
寄託式では、中学生を代表して村松正子さんが「世界では過酷な内戦や紛争により多くの子どもたちが殺され、家や家族を奪われ、重い傷や障害を負っています。どうか、こうした子どもたちを救って下さい。私たちが平和への願いを込めて持ち寄った募金を世界の子どもたちの救済のために寄託します」と記された目録を読み上げ、小堀光詮一隅を照らす運動会長へ手渡し、引き続き、小堀会長から早水研日本ユニセフ協会専務理事に贈られた。
平成18年2月6日から10日まで「パンニャ・メッタ図書館落成式・インド禅定林参拝訪印団」が実施され、特に平成18年2月8日には、一隅を照らす運動総本部の支援により建てられた「パンニャ・メッタ図書館落成式」がインド国マハーラ・シュトラ州バンダラ県ポーニ市において盛大に執り行われた。
このパンニャ・メッタ協会及びポーニ市主催による落成式では、一隅を照らす運動総本部長・秋吉文隆師の導師のもと、参加した僧侶17名の出仕により落成法要が厳修された。
法要終了後には、地元ポーニ市の主催により記念式典が行われ、地元議員、インド政府の地元選出議員、ポーニ市長などから祝辞が述べられた。日本側からは、秋吉総本部長、堀澤祖門PMJ(パンニャ・メッタ日本協会)副理事長、西郊良光前天台宗宗務総長(神奈川教区円満寺住職)がそれぞれ挨拶した。各師とも、「ポーニ市にはインド仏教再生の指導者であるアンベードカル博士の銅像が建っており、付近の住民のほとんどが仏教徒という所である。パンニャ・メッタ図書館の落成は、識字率の向上のため、婦人会の教養向上の場所として大変重要であり、コミュニケーションの場として文化の向上に大きな力を発揮するであろう。これからのインドのポーニ市で大いに活用していただければ有り難い」と、祝辞が述べられた。
訪印団に参加した西郊良光前天台宗宗務総長は、「サンガラトナ・法天・マナケ師が一隅を照らす運動総本部に支援要請され、当時、小生はその場所を見定め、支援を決定した一人として今般の図書館落成に人一倍の喜びを持つものであります。サンガ師のPMJ活動が、さらにインド社会において今後も大いに貢献されることを願います。」と語っていた。
なお、今回の訪印団では、この図書館落成式の他、禅定林法嗣得度式(戒弟:メシュラム・法喜)、禅定林大本堂建立安全祈願法要、インド禅定林大本堂工事視察、パンニャ・メッタ学園視察などが行われた。
一隅を照らす運動総本部では、「共生」を実践運動の一つの柱に掲げ、家庭のゴミを減らすなど地球環境を守る取り組みを進めてきた。
今年度は、これに加えて、檀信徒の方々に祖山や菩提寺などへの敬愛の念を深めていただこうと、「一隅を照らす木」を植える活動を新たに提唱し、初年度の取り組みとして、比叡山に「一隅を照らす木」を植樹する里親を募集した。
平成17年12月8日に、数日前に降った雪がまだ残る中、延暦寺、比叡山ドライブウエイ、奥比叡ドライブウエイの協力により、12本のモミジや桜、ななかまどの木がドライブウエイの道路脇に植えられた。それぞれの木には、「地球温暖化防止 一隅を照らす木」というメッセージと、里親に賛同してくださった支部寺院や個人の名前を刻んだプレートが取り付けられた。
「地球温暖化防止」と銘打つには、ごくささやかな取り組みではあるが、木々が大きく枝を広げるように、やがて全国の天台宗寺院や多くの方々の賛同を得て、この取り組みが育っていくことを願っている。
第1回植樹里親賛同者は、田村昇平、壬生照道、薗實丞、東海教区延命寺、東京教区津梁院、兵庫教区白毫寺、山陰教区大日寺、京都教区吉祥院、四国教区妙法寺、岡山教区本性院、滋賀教区東雲寺、斎藤良樹(順不同敬称略)であった。
なお、平成18年度の「一隅を照らす木」の募集要項等については以下のURLを参照ください。
http://ichigu.net/rescue/plant.html 関連リンク:平成18年度「一隅を照らす木」の募集要領