ドゥアン・プラティープ財団(タイ国) 地球救援事業支援先の紹介
ドゥアン・プラティープ財団(タイ国)
ドゥアン・プラティープ財団(タイ国)
ドゥアン・プラティープ財団(タイ国)の概要
プラティープ財団本部(タイ・バンコク)
プラティープ財団は、スラムの救済を目的に設立された財団で、数多くの事業に取り組んでいます。この中、教育里親プログラムでは、スラム地域の子どもたち約2,000人に学資援助をする一方、これまで地方農村部の貧しい子どもたちに対して奨学金を授給して来ました。
しかし、その資金援助の中心であったフランスとスウェーデンによる支援契約が1995年12月末日で満期となり、事業の存続にかかわる問題となりました。この時のプラティープ財団の調査では、幼稚園児538名、小学生104名、中学生28名、高杖生5名、専門学校生11名、大学生3名の計689名が直接影響を受けたということです。
この教育里親プログラムのほか、財団では青少年、保護者、地域社会の教育と開発を目指して様々な事業を展開しています。
主な事業としては、麻薬中毒に苦しむ青少年を中心とするスラム青少年の更生と自立を目指すニューライフ・プロジェクト(男女それぞれの施設を運営)、高齢者福祉プログラム、スラム児童芸術振興プログラム、女性開発プログラム、スラム地区託児センター事業、エイズ対策プログラムなどで、中でも青少年の自立を目指すニューライフ・プロジェクトには1988年以来、天台宗並びに一隅を照らす運動総本部が援助を続けています。
プラティープ幼稚園(タイ・バンコク)
タイの南部チュンポーン県にあるニューライフ・プロジェクトの施設には、首都バンコクのスラム地域に生まれ、恵まれない家庭環境ゆえにストリート・チルドレンとなった子どもや、麻薬・シンナーなど非行に走った子どもたちを収容し、集団生活の中で更生に導くと共に、農園実習や職業訓練を通じて社会復帰を目指し、多くの青少年が生活しています。
そしてこれまでに施設を巣立った青少年のほとんどが立派に社会復帰し、活躍しています。この施設には、比叡山延暦寺から援助された「ともしびの館」が建設されていて、毎年視察団が訪問して青少年との交流を重ねています。
1996年には、念願であった、非行に走ったり、麻薬中毒に犯された9~20歳の少女達の更生施設をカンチャナブリ県に開設。少女達が自分自身の行き方を見つけ、社会に適応できる人間に育てることに心血を注いでおられます。
プラティープ・ウンソンタム・秦女史
プラティープ・ウンソンタム・秦さん
プラティープ・ウンソンタム・秦さんは、1952年、クロントイスラムに生まれ、4歳の頃から通りで物売りなどをして働きはじめました。7歳で4年制小学校に入学。小学校卒業後も商船のさび落としなどをして働き、そこから得るわずかな賃金を少しづつ貯金し、15歳のときに中学校夜間部へ入学することができました。
そこを卒業してから、教員養成学校へと進学されました。個人的野心が進学、就職へと駆り立てたのではありません。教育こそスラムの生活を変える原動力であると彼女は確信していたからです。
1968年、当時16歳の彼女は、恵まれないスラムの子どもたちが少しでも創造的な時間を過ごせるようにと、自宅に「1日1バーツ学校(1バーツ=約3円)」を開設。次第に生徒数も増え、やがて正式な学校として成長し、いつしか集会所としての役割も果たすようになりました。港湾当局から立ち退き要求をされたときには、一つの団体として当局と交渉できるようにスラムの住民たちを説得して回り、こうした活動はスラムの人に限らず、これまで何らスラムに関心のなかった人々にも、スラムを社会問題として意識させるきっかけとなりました。
1978年、アジアのノーベル賞と呼ばれる「ラモン・マグサイサイ賞」(社会福祉部門)を受賞。スラムにおける献身的な活動が認められたからです。彼女は、さらにスラムの教育開発活動を発展させるため、その賞金2万ドルを投じて『ドゥアン・プラティープ財団』の設立に至ったのです。
ドゥアン・プラティープ財団ホームページhttp://www.dpf.or.th/jp/
資料送付をご希望の方は一隅を照らす運動総本部までメール等でお知らせ下さい。
一隅を照らす運動では、プラティープ財団の運営や教育里親制度にご協力いただく方を募集しています。
お問い合わせ先
≪お問い合わせ≫ 一隅を照らす運動総本部地球救援事務局
〒520-0113 滋賀県大津市坂本4-6-2 天台宗務庁内
TEL:077-579-0022 FAX:077-579-2516