たすけあい共に輝く命がある 天台宗 一隅を照らす運動 The Light Up a Corner of the World Activities

支部(寺院)と正会員の役割

1.支部は一隅を照らす運動のステーション

寺院に参拝しよう天台宗の一つひとつの寺院は一隅を照らす運動の支部であり、その住職は支部長に委嘱されています。つまり、支部は、檀信徒のみなさんや有縁の人々を教化伝道する一隅を照らす運動のステーションであり、前線基地といえるでしょう。支部活動を通じて正会員である檀信徒のみなさんや有縁の人々にとって「私たちのお寺である」という意識を共有できるようになってこそ、一隅を照らす運動の実が結ばれてきているといえるのではないでしょうか。

各支部においては支部長さんを中心に、支部の実情や地域性にあった活動を心がけましょう。また、一隅を照らす運動の正会員(天台宗僧侶・寺族・檀信徒・賛同者)は、機会をとらえて支部の行事等に積極的に参加しましょう。
教えが実践され、暮らしの中に生かされてこそ、まさしく生きた教えとなるのです。

2.お寺は信仰の拠り所であり、安らぎの場所

支部(寺院)は地域の人々の信仰と安心の灯火支部(寺院)は地域の人々の信仰と安心の灯火

何かと忙しく複雑な現代社会にあって、人々は癒しと憩いを求めています。
支部(寺院)は天台宗の信仰の拠り所であり、人々に心の安らぎや憩いを与えられる場所として、寺院の存在価値を再確認しましょう。僧侶や檀信徒のみなさんはじめ有縁無縁の人々も現代社会の一員です。

そういう認識に立って、支部(寺院)は、地域の人々にとって信仰と安心(あんじん)の灯火でありたいと願います。
お寺は、大勢で利用できる広い境内や諸堂・座敷があり、荘厳な仏教行事や法要行事はもとより、寺院建築や文化財や仏教芸術、そして仏教や祖師の御教え(みおしえ)に基づいた住職・僧侶との会話など、多様な要素を持っています。また、境内は四季折々の幽玄な雰囲気が漂い、風情があります。境内散策やお堂内で心を落ち着かせることができ、寺院によっては季節の花々が参拝した人々の心を和ませてくれます。
人々に癒しを与え、悩みを和らげる可能性を持っているのがお寺なのです。各自に信仰や活動の灯を点し、檀信徒や地域のみなさん、有縁の人々と力を合わせて前進していきましょう。

3.お寺と檀信徒

お墓参りでご先祖様に近況を報告しようお墓参りでご先祖様に近況を報告しよう

お寺と檀信徒のみなさんとの関係に目を向けてみましょう。
まずはご先祖様へのお墓参り。檀信徒のみなさんは、お正月や春秋のお彼岸、お盆にお墓参りができるように心がけましょう。また、例えば結婚、出産、新築、入学・卒業、祝い歳(還暦や米寿など)といった慶事の際にも檀那寺やご先祖様のお墓に参拝する機会といたしましょう。
一方、葬儀や法事は私たちにとって生老病死をみつめる時です。葬儀や法事を通じて、ご先祖様を敬慕し、今を生きる自分たちについて考える機会といたしましょう。
また、お寺の法要行事や祈祷会など、積極的に寺院行事に参加することも檀信徒の責務であり、信仰の培養と自覚の点からも大切な機会です。さらに仏式で地鎮式、起工式、上棟式、仏前結婚式、諸祈願などを執行したり、広いスペースを生かした地域行事や諸行事(講座やミニコンサートなど一例)を開催している寺院も数多くあります。

仏教や天台宗のこと、仏事のこと、地域のこと、日常生活のことなどについて平素から檀那寺(菩提寺)の寺院と関わりをもちたいものです。そうして檀信徒のみなさんはもとより地域の人々、有縁のみなさんから愛され親しまれるお寺となるのでありましょう。

4.『一隅会』 『一隅塾』 に参加しよう

支部(寺院)で身近な活動に取り組もう

「一隅会」や「一隅塾」といった会(サークル)は、支部(寺院)における檀信徒会、護持会、寺院婦人会、御詠歌会、その他の会と直結したもので、支部における一隅を照らす運動の中核を担います。まずは支部に「一隅会」や「一隅塾」を結成し、そしてこの会が主体となって身近な活動から一隅を照らす運動に取り組んでいきましょう。
社会をよりよくするために正会員である檀信徒のみなさんが、一隅を照らす運動の「実践3つの柱」について身近なことから取り組むとともに、支部における主体的活動を担うべく、大勢の檀信徒のみなさんに賛同に得られるよう仲間づくりから始めましょう。
また、檀信徒のみなさんや運動の賛同者は支部における活動(行事や事業)に従事し、場合によっては会員から提案することも含めて支部活動に関わって行きましょう。

また、すでに檀信徒会などの会(活動母体)が結成されている支部(寺院)は、その活動の輪を広げたり、新たな工夫を加えるなどしてみてはいかがでしょうか。

お寺の本堂で座禅止観お寺の本堂で座禅止観

「一身弁じ難く、衆力(しゅうりき)成じやすし」(※注)という宗祖伝教大師のお言葉のように、一緒に取り組んでいこうという仲間づくりから始め、皆で協力しながら一隅を照らす運動を具体的に実践する会として「一隅会」や「一隅塾」の諸行事に参加していきましょう。

注 … 一身弁じ難く、衆力成じやすし:自分一人では困難なことも、大勢の人々との力を合わせると成功することができるということ。弁は備えるという意味。

5.各種行事等への参加

教区本部主催の一隅を照らす運動推進大会も盛ん教区本部主催の一隅を照らす運動推進大会も盛ん

支部(寺院)の行事の他にも、一隅を照らす運動総本部が主催する公開講座や研修会、教区本部が主催する一隅を照らす運動推進大会や托鉢行事などがあります。支部長はもとより、檀信徒である正会員が参加して、自己啓発や研修の機会にしましょう。また、都道府県や市町村、地区の仏教会行事等へ参加されてもよいでしょう。

支部長さんや会員のみなさんは一隅を照らす精神の培養、運動の推進につながるような諸行事に積極的に参加しましょう。

6.一隅を照らす日

寺院行事に積極的に参加しよう寺院行事に積極的に参加しよう

一隅を照らす運動総本部では、伝教大師ご入滅日(山家会)の6月4日にちなみ、毎月4日を「一隅を照らす日」としています。天台宗の檀信徒であり、一隅を照らす運動の会員であることを自覚し、伝教大師のご精神を日常生活に生かす日として、各家庭で身近かな取り組みを行うきっかけになればと願うものです。

詳しくは「実践3つの柱と一隅を照らす日」のページをご覧下さい。